厚労省「職場における熱中症防止対策のためのガイドライン」策定

厚生労働省は2026年3月18日、「職場における熱中症防止対策のためのガイドライン」を策定したとする通知を発出しました。

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通知によると、職場における熱中症による労働災害は、令和7年12月末速報値で死亡者数が15人と前年同期比で半減した一方、休業4日以上の死傷者数は1,681人となり、前年同期比で約41%増加し、4年連続で増加しています。こうした状況を踏まえ、厚生労働省は新たに「職場における熱中症防止対策のためのガイドライン」を策定しました。これにともない、従来の「職場における熱中症予防基本対策要綱」は、今回の通知をもって廃止されます。

今回のガイドラインの目的は、労働安全衛生関係法令とあわせて、職場における熱中症防止のために行うことが望ましい具体的方法を一体的に示し、事業者がその業種・業態に応じて適切に選択して取り組むよう促すことで、熱中症による労働災害等の防止を図る点にあります。対象は一部の業種や業態に限られず、「熱中症のおそれのある全ての作業」とされています。

ガイドラインでは、大きく「熱中症リスクの評価」と、「熱中症リスクに応じた措置」の2つに整理されています。熱中症リスクの評価については、WBGT値の把握を基本とし、必要に応じて着衣補正を行ったうえで、作業の強度や暑熱順化の状況も踏まえてリスクを見積もる考え方が示されました。特に、直射日光下の作業や、炉などの熱源の近くで行う作業、冷房設備がなく風通しの悪い屋内作業などでは、JISに適合したWBGT指数計による実測が必要としています。

熱中症リスクに応じた措置については、労働衛生管理体制の確立、作業環境管理、作業管理、健康管理、労働衛生教育、異常時の措置まで含めて体系的に記載されました。事業場で責任体制や作業計画、報告体制を整えたうえで、WBGT値の低減や休憩場所の整備に加え、作業時間の短縮、暑熱順化、水分・塩分補給、服装、巡視などを実施する必要があるとしています。

また、実施時期については、気温上昇の状況や地域差もあるとしつつ、おおむね4月中までには、夏季に熱中症リスクの評価や、労働衛生管理体制の確立等が円滑かつ継続的に実施できるよう準備をしておくことが望ましいとしています。

「職場における熱中症防止対策のためのガイドライン」
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T260330K0051.pdf

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