近年、柔軟な働き方を実現する制度としてフレックスタイム制を導入する企業が増えています。一方で、社会保険や雇用保険の手続きにおいては、通常の固定労働時間制とは異なる判断が求められる場面があり、実務担当者にとって注意が必要なポイントの一つとなっています。
注意すべきポイントの1つに「基礎日数」の取り扱いがあります。
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例えば、フレックスタイム制のもとで月内に欠勤があったものの、他の日の残業時間が多く、結果として月間の総労働時間に不足が生じず、賃金控除が発生しないことがあります。
このときの社会保険における基礎日数の考え方については、賃金の控除が行われていないのであれば、欠勤日を基礎日数から差し引くのではなく、暦日ベースで記載します。つまり、欠勤があったとしても、賃金上の減額がなければ、基礎日数は減算しないという考え方です。
一方で、雇用保険の手続きにおいては、異なる取り扱いが求められます。たとえば、離職票の作成や各種給付に関連する手続きにおいては、賃金控除の有無にかかわらず、欠勤した日数を基礎日数に反映させる必要があります。
このように、同じ「基礎日数」であっても、社会保険と雇用保険では判断基準が異なるため、制度ごとに正確に区別して処理することが重要です。
フレックスタイム制の普及に伴い、こうした細かな取り扱いの違いが手続きの正確性に影響する場面は今後も増えることが予想されます。社会保険と雇用保険それぞれの基準を理解し、制度ごとに適切な処理を行うようにしましょう。

